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変化する日常
「わし・・実は、中距離主体の競翔に切り替えたいと前から思いよりました。わしは金融関係の仕事ですきん、土日は一応休みではあるきんど、かなり無理して競翔のある季節は休み代わって貰うたりしよりました。特に1000キロ以上になったら、平日タイムをせないかん時もあるきんね」
沢木は頷いた。
「おいやん・・わしはこの前宣言したろ?」
「何をじゃ?」
「やるからにゃ全力でやるちゅうて。ほんで、皆が皆自分のスタイルを変えたらええなんぞ、思っても無い。そやきんどな、競翔家ちゅうんは、自分の鳩の能力を最大限に引き出すんが役目じゃ、わしは、旭君、その考えには賛成するきんど・・わしならもっと違う事を考える。つまり1000キロ、1100キロ、1200キロ、1300キロ、1400キロじゃって当日戻れる血統、鳩を育てりゃええんじゃ。ほな、今言う事も可能になる」




