670/3046
変化する日常
その沢木に、秋山が手を挙げた。
「あの・・済みませんきんど・・その話は知っとりますし、天才競翔家の沢木さんが復活される言うて東予連合会でも、皆さんが右往左往されとるようですわ。まして、香月初霜号系統ちゅうたら、超スピード系じゃ言うて聞いてます。沢木さん、その委託鳩舎ちゅう話と、ここにお目見えされた磯川さん、小谷さん、香月博士とどなな関係が?」
沢木がにやっとした。そして、
「はは・・秋山君、君んとこ・・磯川パイロン号系を導入したんじゃってな?」
「え!・・ええ、早いですね、沢木さんの情報」
少し秋山が驚いているが、
「その入手先は、大阪の鳩舎じゃろ?磯川さんの殆ど主流系を今預けとる」
「はあ・・隠せませんね、沢木さんの情報の広さには・・びっくりしますわ」
呆れたような顔の秋山。磯川がにこにこしながら、
「その分譲を許可したのは、私ですよ、秋山さん」
「えっ!磯川さんが?」




