変化する日常
「おい・・じゅん、ちょっと説明をしてくれや、何があるんぞ?この突然の・・」
沢木がにこりとしながら
「今日は、3分の1ちゅう会員の顔しか見えませんきんど、それぞれこれまでのレースに参加させて来た優秀な鳩じゃと思います。ほれじゃ、関東でもちゅうか日本競翔界を代表されるようなお人達ばっかりが、こうやっておいでてくれたんじゃきん、おいやん、家の中でちょびっと時間貰えるな?用事ある人は帰ってつか、これは余りにも突然じゃったきんな」
顔を見合わせる会員達だが、3人程は用事があると帰って行き、16名が残った。
松本の家の座敷に、車座に腰を下ろすと、沢木が言う。
「いや、ざっくばらんに言いますわ。皆さんもご存知のように、川上理事長が合同鳩舎を提唱され、既に現在1000羽程の鳩が委託されて、協会管轄と言う事でやっとられます。その流れもかなり定着して来て、関東周辺には幾つか合同・共同鳩舎が誕生しとります。長年競翔界から離れとったわしより、皆さんの方が詳しいと思いますきんど、それについては、やはり日本競翔界の最大イベントである、大きなレース、地区N、GC、DC、CH、GCH、GNレースがあるきんですわ。この中にも委託されとる皆さんも居られる筈です。そこで、わしは、1ヶ月前から香月博士とも相談させて貰いよったんじゃきんど、なら、四国ちゅう地区に、合同鳩舎又は委託鳩舎ちゅう案はどななかな?と思うたんですわ。皆さんもご存知のように、わしは競翔を再開するにあたって、香月系統の初霜号系統を秋から使翔します。つまり、今言う委託競翔ですわ」




