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変化する日常

 促す環に少し苦笑いしながら、うんうんと頷く沢木。

 とりが少し姿勢を正して答えた。


「わし・・川滝さんの鳩来るまで自分の目標は漠然と稚内GNレースと思うてました。そやきんど、今は違います」

「ほう・・どなに違うんか?環が怒るんで、食べながら聞かせて貰うわ」

「はい・・わしは、今後川滝系を短・中距離で使いたいと思います」

「ふ・・その理由とは?」


 沢木がにこっと笑う。


「洋司さんや、ヤマチューのとこ行った鳩は、確かに長距離タイプかも知れんですきんど、川滝さんがどなん未来志向で血統を育てて来たんか、ちょびっと分かりました。わしのとこに居る血統は大座礼号の2種の飛び筋やきんど、その中のスピード系をわしの目標に育てたいと思います。これこそ、もう一方の川滝系の方向じゃと思うきん・・長距離系は、洋司さんとこや、これからヤマチューが育てて行ったらええ・・」

「ははは・・川滝さんの眼は間違うて無かったわ。うん、わしは大賛成する。それこそ、夜風系と並ぶ四国の独自の血統じゃ。秋が楽しみじゃのう・・よくぞ、言うたの、とり君!」

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