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変化する日常

「この気性のう・・白虎号の血かも知れん。そやきんど、それも又違う。もっと荒々しい激しい気性は、ひょっとしたら紫竜号のような孤高の鳩かも知れん。ほんで・・この鳩はまさしくすずらん号・・わしが望み、果たせなんだ全てを持っとるように思える。この主翼、鋭い眼光、力強い筋肉、切れ上がった尾羽、がっしりとした頭部・・理想的とされるネバー号、紫竜号の体型とは全く違う・・これこそわしが求めとったすずらん号の進化形・・わしはこの姿に震えた」

「じゅんさんの理想とするのが、この閃竜号の体型なんじゃね?」


 洋司が尋ねると、沢木は頷き、


「そうじゃ・・この体型こそ、稚内GNレースに当日戻れる理想的体型じゃ」

「ええっ!」


 余りの飛躍に、洋司も由香里も驚いた。30年前の東予連合会の事は聞いた。一羽も稚内GNレースの記録が無いのである。その当時からすずらん号を見ながら、稚内GNレースの当日帰りを考えていたとは、余りの壮大なスケールでは無いか。

 沢木は続けた。

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