変化する日常
「西から戻るっちゅうんは、今日は、伊吹島の西側から鳩が戻んたきんじゃ。何故なら、西風が8メートル、9時から10時の間に吹いとる。明後日は雨じゃ、これは、山路風の前に吹く一時的な突風じゃきん、こななええ天気に何でじゃ思うじゃろ?そやきんど、地元の漁師と、じゅん、わしは昔から知っとる。偶然にも、由香里ちゃんは、舟の上からの訓練をずっとやんじょったろが?その訓練は、じゅんが昔すずらん号にやんじょった訓練と同じじゃ・・」
「へえっ!」
洋司が少し驚いた。
「何ちゅうんかのう・・由香里ちゃんには、初めて逢うた時から、霊感ちゅうか、感性ちゅうかそう言うもんが備わっとる。じゅんと重なる部分があるんよのう」
「それはな、おいさん、昔っからあの娘は合ったかも知れん・・」
「ほうか・・つまり、その帰舎時間を西風・・どんぴしゃじゃろが?ほんで、わしは負けたと断言したんじゃ。ほれでも・・閃竜号の持っとるもん・・どえらいのう・・洋司君、じゅんはの、多分、香月博士と紫竜号見たいに、その力を殺ぐ方に向かうとわしは思う。その辛い役目を買って出るからにゃ、あいつは、すずらん号以上にこの2年に心血を注ぐじゃろ。わし等も必死で競翔に向かいよらな、ほれこそ、又すずらん号を失う結果になるやも知れん。洋司君、それが出来るのは、同腹の輝竜号じゃわ。力の限り育ててくれや」




