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変化する日常
「お・・洋司君、もう来たんかいの、はは」
余りに急いで息を切らしたように到着した洋司を見て、松本は苦笑い。
「うちんき(鳩舎の事)は、未だ戻んて来よるとこじゃわ。一緒に見るか?」
「あ・・はあ・・」
少し拍子抜けしたような表情で、洋司は松本鳩舎前に。そしたらすぐ彼はこう言った。
「のう、洋司君。人間ちゃ知恵があるわいの?」
「え?あ・・はあ・・」
何が言いたいのかさっぱり分からない。
「こないだの、じゅんとこの長女が、東京出張しとって、香月博士、磯川先生に会うたそうじゃ。何ちゅう奇遇かいのう、こりゃ又」
「へえっ!・・そら、香月博士に会うんだけでも余程幸運や無かったらやきんど、あの磯川ペパーマン系の磯川先生かいね・・」




