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変化する日常
2階ベランダに上がると、由香里が空を見上げている。洋司が溜息をつきながら、
「未だ、戻んて無いの、ふう・・」
由香里が笑った。
「未だって・・そら早いで、そなん早う戻んて来んのや無いん?9時40分やし今、3時間40分言うたら、220分、500キロレースで?お父ん。300キロレースでも早い位なんちゃうんな?ふふ」
分速2300メートルが出ている計算になる。確かに有り得ない。しかし、ただ単に、高分速レースだと言うだけで、沢木が自分や松本に連絡するような事があるだろうか・・洋司は思った。




