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変化する日常

 川上氏の言葉に、又少し厳しい眼の奥に、紫竜号との深く刻まれた歴史が見えている。沢木はこう答えた。


「何も・・考えて無いんですわ。実は。・・生意気を言いますと、人は過去に囚われる事無かれ、過去を反省する事無かれ、只現実を正面に見据えて生きよ・・言うのがわしの座右の銘です。過去の事を、愚痴々思うて反省してくよくよ思うた所で、過ぎ去ったものは戻んて来ません。そやきん言うて、今を疎かに生きとったら、必ず将来にしっぺ返しを食らう・・そう言う生き方をして来ました。そやきん、わしはすずらん号を失うて初めて自分が、どなな生き方をして来たのか、競翔に対して向かって来たのか・・くよくよ思いもって30数年生きて来たんやきんど・・この閃竜号を見た途端、体に稲妻が走るような感覚になったんですわ・・これ・・ひょっとしてすずらん号がわしのとこに戻って来て、もういっぺん根本を見直さんかい、そんな気がしたんですわ。そなな事しか今は言えません・・」

「・・同じ事を言ってたよ、一男君も・・何だろうね。この感じは。私は、再び紫竜号を手にして有頂天になっている君の姿を否定しながら、もっと違う君の姿を想像していた。なら、何も言わないよ。沢木と言う競翔家は、その感じるままの競翔を目指せば良い。君から伝わるこの感じ・・当時のひたむきな香月少年と同じだ・・」

「はい・・有難う御座います」

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