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変化する日常

「おう、沢木君じゃないか・・久しぶりだね。今日は、新川さんと一緒に?」

「ご無沙汰しております。こう言う機会を頂けて感謝しております」


 川上氏を奥の座に座って貰うと、本当に行き届いた高級料亭だ。すぐ、皆さんが来られる前にと一品料理を運んで来た。

 対面に座る沢木が、席を立ち、まずは一献と傾けると、


「前はね、沢木君、私は全く酒が飲めなかったんだが、最近は少し飲めるようなってね」


 嬉しそうな顔で川上氏が言う。


「それは、結構な事ですわ。わしは昔っからちょびっとは飲めるんですが、ついつい余り強うも無いのに付き合って深酒してしまうんですわ。ははは」


 川上氏は愉快そうに笑う。


「はは・・一男君が言ってたが、君は本当に飾りっ気の無い方だ。ところで、君、初霜号系を使翔するとか?」

「ええ。秋から30数年振りに競翔に復帰するんですわ」


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