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再会

「動物は、相手を瞬時に見抜くと言うが、沢木と、由香里ちゃんの感性、香月博士の感性は同じじゃ。何年競翔をやっとっても、分からん奴には、分からんのじゃ。それは、生まれた時から与えられたもんじゃとわしは思う。沢木、お前のすずらん号は、短命で死んだきんど、同じ血を引くすみれ号は関東で大活躍じゃ。それが、この2羽の血脈よ。松風号ちゅう鳩じゃ、わしの源鳩になっとる」

「ええ鳩じゃ・・もう一回見に来てええかな?おいやん。今日は時間無いきん、触らせてつか、その松風号・・」

「勿論じゃ、何回でも来いや、お前も極端な男じゃわのう、あなん一生懸命鳩競翔をやっとったのに・・20年も顔見せんでからに・・」

「まあ・・多趣味やきんな、わしは。ははは。そやきんど、わしは中途半端は出来ん。だからこそ、すっぱりそこで断ち切らんと、ずるずるやってしまうきん・・」


 そう言いながら、再訪問を約束しながら沢木は、松本宅を後にした。妻鳥がその時間、何故かくしゃみが止まらなかったのも偶然か・・

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