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再会
「佐々木さんにとって、人生の師匠でもある方なんですね、その人は」
八重子も、
「ええ。そうです、それは私達親子にとってもです。肉親、兄弟以上の人です。三島さん、その刺身ね、じゅんさん独特の調理方法で、鱗を取った後、少量の酢で身をきゅっと締めるんです。そんでね、その後・・牛乳にその身を漬けるんですよ」
「えっ!牛乳?」
洋司が笑う。
「はは・・そうです。そうです。そしたら、チヌっちゃ・・特に瀬戸内のこの時期のチヌは、冬場に藻を食べるきん、臭みがある。その臭みを消すんが、牛乳なんですわ」
「へえ・・」
今度は八重子が、




