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再会
「私の父親がその店しよったんじゃけど、体を悪うして出来んようになって、私もそれまで手伝いはしよったんで、しばらくは店を続けてました」
「納得です。こりゃあ、プロの腕前じゃ」
「ふふ・・今は、料理教室の先生で、週に3回公民館を借りてやってます。ほんでもね、三島さん、この料理は、チヌをさっき持って来てくれたじゅんさんって言う人のオリジナル料理なんですよ。さあ・・まずは、お気に召すかどうか、分からんきんど、食べて見て下さい」
「頂きます」
洋司がにこにこと健治が箸をつけるのを見ている。由香里が勇次に、
「はい、勇ちゃん、あーんして」
勇次が、途端に
「これ・・めっちゃ美味しい!」
勇次が言う、同時に健治も口に。
「おう!こりゃあ、美味い!チヌっちゃ、こなん美味しいんですねえ」




