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再会
「僕・・勇次。三島勇次って言うん」
「勇次君か・・お姉ちゃん、由香里言うんよ。佐々木由香里。何年生?」
「僕、今松山の盲学校行っとって、3年生」
「そうか、勇ちゃんて呼ぶな、お姉ちゃんが、魚掛かった言うたら、一緒に竿持って見る?」
「え・・かめへんの?」
「うん、全然かまへんで。あのな、魚が掛かったら、ぴくぴくするんよ。手に持っとって感じるんよ。勇ちゃん、こっちおいで。お姉ちゃんの横」
由香里に手を引かれて、勇次が車椅子の横に。
「済みません・・私は三島健治言います。かえってご迷惑を」
その言葉に、洋司が、




