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最終章 追憶・回顧
香月も、葬儀に参列し、慟哭しながらも、
「ゆっくり・・休ませてくれ・・きっと沢木さんは言われるでしょう。しかし、私の尊敬して止まない師の突然のご逝去は、余りにも私に大きな悲しみと脱力感を遺しました・・。く・・くくぅ・・」
もう後の言葉は続かなかった。川上氏も同様に葬儀に参列し、深くその余りにも惜しまれる死を一緒に悲しんだ。東神原連合会の佐野や、佐川、矢内、速水、小谷も非常に驚き、生前の優しい沢木の笑顔を思いながら、葬儀の時間に、西の空を仰ぎながら深く黙祷を捧げていた。矢内は特に非常にショックを受けており、幸子と前年に亡くなった父の仏壇の前で、泣きながら手を合わせるのだった。俵親子も駆けつけ、葬儀に参列していた。
「沢木、何でじゃ、ほなん早う逝くんじゃ、わしは、お前ともっともっと仕事をしたかったぞ・・」
甲斐田は、がっくりと項垂れた。




