3009/3046
最終章その3 鳩達の潜在意識
愛おしさも、兄弟故に分かち合えるような感情すらない。しかし、そこに居れば翻弄されない自分の存在感が確かにあるのだ・・。
3鳩3様・・
刻々と迫る何かが確かにある。その大きな不安が鳩達に本能を促す。意思等超えた所で・・
由香里が鳩舎を覗いた。2羽は羽を休めて少しうつらうつらとしていた。春の心地良い風と温もりが休息を与えていた。
「ふふ・・気持ちええげなね・・」
由香里が鳩舎を離れてテラスに立つ。青い空 白い雲・・美里の曲が聴こえる気がした。
その時、由香里の脳裏に、衝撃的な映像が突如襲った。




