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最終章その2

 その後、編集室を覗くと、忙しそうに未優が次々と指示し、きびきびとスタッフが動いている。由香里もその一人だった。


「あ・・」


 ぺこっと頭を下げて由香里は、自分の机に。

 沢木はそっと近寄り、メモを渡すと退出して行った。


「由香里さん!出来とる?」

「あ、はい!」


 未優が指示し、てきぱきと業務がこなされて行く。既に自分が何をやるのかは、周囲も分かっているようだ。

 午後3時になって、由香里は沢木に呼ばれた。仕事は一段落がついた所で、未優にも内線が入っていたので、すぐ駅長室に。この頃は、もう加奈は保育園に行っており、夕方まで帰って来る事は無い。バスも迎えに来てくれる。パート社員の子供も一緒だ。いずれ沢木の事だから、そう言う施設も視野に入れているだろう。


「見たか?由香里ちゃん」

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