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再会
はっとする洋司。
「おう!今じゃ、後ろに竿をしゃくれ!」
由香里がしゃくった竿に確かな重量感が伝わった。
「お父ん、重いで。何か釣れとる」
「カレイじゃ・・今の当たりじゃったら、間違い無い」
体中を使って、由香里がリールを巻く。海を覗き込む洋司。
「おう・・ええ型じゃあ!由香里釣れとるぞ、カレイじゃ。おう・・由香里、その辺でリールを巻くの止めとけ。お父んが、糸を手繰り寄せるきんの」
洋司が手繰り寄せた糸の先には、35センチはある、立派な型のカレイが針に掛かっていた。
「わあ!やった!釣れた、釣れた、!大きい!」