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再会
「ん・・?あ!あれえ、よおちゃんか、どしたんや、お前」
洋司の方が驚いた。その人物とは、洋司が熱中して参加していた3歳年上で、チヌ釣り倶楽部元会長の、沢木純氏であったからだ。
「え・じゅんさん・・何しよるんですか、こなんとこで」
こんな所でとは、良く2人で出掛けた、四国西南部の磯や波止場でフカセ釣りと言う釣りを主体に、長竿を駆使していた人物が、何で、この場所で投げ釣りをしているのかと言う疑問であった。
その言葉には、じゅんさんと言う人物は答えず、後に停車してある、車に視線を移した。
「ほうか・・由香里ちゃんと釣りに来たんか・・よおちゃん、お前、ここで釣れや。わしは、あっちの新波止に行って見るわ」
「え・・そななん、気遣わんといて下さいや、じゅんさん」
洋司は、手を振ったが、