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周囲のざわめき
異才を放つその双眸に何を見たか、輝・閃・松竜号。同じ父鳩の血を引く異母鳩達。すずらん号における突然変異的優先遺伝の法則・・香月が感じとった時、しかし、既にその30年前より沢木はそれを感じていた。ようやく、来春に一端が見えて来るのかも知れない。しかし、見えないのかも知れない。松本の言う、1羽の鳩の能力に一体どれだけの差異があるのか・・と。
年が明けた。幾分肌寒い日であるが、どうにか曇り空の中でも初日の出は見えたようだ。
去年に続く初日の出を終えて若い子達は、ター君の横にえっちゃんを加えて楽しく過ごし、白城に戻って来た。この日ばかりはえっちゃんもお客さんで、洋司がにこにこしながら若い子達に年始の挨拶をしている。流石にこの日は喫茶店も閉店し、午後から沢木一家がやって来る事になっていた。
3組のペアーを横目に見て、少しうらやましい口調で、由香里が中心に居た。ペアーで無い由香里とヤマチューだったが、この日は隣に座った。




