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周囲のざわめき

 全く狙いもその方法も洋司には分からなかった。何故だ・・洋司は呆然と娘に向った。


「異常に強いんよ、閃の右半身。人間でもそうじゃきんど、例えば歩くんも走るんも同じで、どっちかの脳が支配する・・つまり運動能力っちゃ、そう言う事じゃわな?」

「え・・おう、聞いた事はある・・」

「閃は、殆ど体力に頼る勘の鋭い子、ほやきん、無鉄砲が顔を出す。うちは、それが心配で、訓練をやり始めた」

「・・ふうん・・由香里には何かが見えとんじゃのう・・」

「ほんで、閃は、もうやりた無い言うて、この頃反発しとる。ほやきん、訓練は止めて春まで何ちゃせん事にした」

「分かった・・」


 その不思議な彼女の能力・意識の中まで洋司の常識的な思考は入っていけない。そして、閃竜号を失いたく無いが故に、訓練をしようとする娘の気持ちだけは感じた。対して、輝竜号は、すくすくと王道を歩むが如く成長を遂げつつある。それは、鳩を見ていれば一目瞭然。川崎系の2羽と共に、ぐんと大きくなって行く。こう言う鳩を持つ競翔家は多分楽だろうな・・洋司はそんな事を思った。

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