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周囲のざわめき
それは、環も同様だった。父の背中はとてつもなく大きい。しかし、我が夫となるとりには、そう言う万能型のトップでは無く、その中で存在感がある人間として担って欲しいと思った。それぞれに新しい年が始まるのだ。
その年を1日残す12月30日の晩だった。
由香里が、こんな話を洋司にしている。
「お父ん、閃の訓練、もう春までせんきんな」
「え・?春まで?聞いてもええか?何でぞ?」
洋司は、大晦日の晩白城の深夜再開店準備に追われていたが、手を止め、由香里に聞く。
「もう、ええゆうとる、閃が。秋から換羽の最中も、毎朝静寂の杜からの放鳩訓練、ほんでこの1ヶ月は、毎朝小豆島に配送する、藍川牧場のトラック便に頼んで放鳩訓練して来た。閃は右利き・・それを強制的に左利きにしたきん、もう充分じゃ」
「何・・右利きを左利きにした・・?」




