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周囲のざわめき
拝金主義がまかり通る世の中、潤沢に資金を動かせる所には甘い誘惑・魔手が忍び寄り、寺と言えどもその例外にはあらず。宗教とは貧しい人を救う道でもあったのでは無いか、死してなお、戒名と言う名の下に金品で上下をつける道などありはしない。全ては亡くなった先祖に対し、手を合わす行為とは、人間の心の持ちようから出発する。
この件については、沢木はいち早く情報を得ていたが、動いた訳では無かった。自然な成り行きとして、目に涙を一杯溜めて、精一杯の気持ちを表し抗議した清水青年の親父に対する抗議は、少しは伝わったのだろうか、清水住職は、金融・不動産事業からその後撤退して行く・・。
年末に近くなった。
今年もクリスマスパーティーが開かれる白城に、沢木ファミリーが集まっていた。
和気藹々と、この一年の多忙な日々を振り返り、又大きく変化する次年度の思いを馳せながら、夜は更けて行った。
「まずは、あっと言う間の一年じゃった。今年も、もう僅かを残すのみじゃあ。反省するべきはし、来年は又激動の年になるかも知れんのう」




