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周囲のざわめき
人の心を打つ・・響かせる・・ヤマチューのデザインには、そう言うものがあった。
既に、由香里・美香が沢木に提案した、タオル染物は新たに静寂の杜周囲地区の産業と言う形で、外注が行われ、そこに雇用が創出した。又、中ヤデザインのタオルは、販売ルートに乗って関西方面に出荷されると言う事も、未優は知っていた。ヤマチューがこれ程の才能を持った男だったとは、彼女自身も想像していなかった事だが、着実に、沢木グループ内で各テナントや企画と言った仕事をやって行く内に、彼は大きく自然な形でその才能を伸ばしている。
美術館を出て、軽い食事を二人で済ませた後、白城に戻った。そして、応接室内にて未優は大胆な構想を由香里に話すのだった。
「え!うちを編集委員に?」
未優の案とは、静寂の杜の売り娘はそろそろ卒業し、スタートする地方紙の編集委員として、カメラマンと共に週に3日、四国内の色んな所を回って見なさいと言う指示だった。そして、既に沢木には自分の思いを伝え、了解済みであると言う事だ。




