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周囲のざわめき
凄い・・凄い・・連発する由香里に未優が微笑んだ。
「由香里の心に響いた見たいで、うち連れて来た甲斐あった。ほな、これ見て・・由香里」
その作品は少女と鞠の絵だった。それこそ、KS食研㈱の絶賛された初期コマーシャルを連想させた。無邪気な少女の顔が、由香里の心に響いた。
「これ・・凄い。ヤマチューさん・・凄い優しい絵・・」
未優が再びにこっとした。
「あのな、このイメージ、由香里をモデルにしたんじゃ言うとったで?ヤマチュー君」
「え・・?うち・・うわ、恥ずかしい。うち、こななイメージ違うよ・・恥ずかし・・」
少し顔を赤らめる由香里に、未優はそれ以上の事は何も言わなかったが、ヤマチューが真に由香里の事を大事に思っている事を彼女は理解していた。その気持ちが純粋であればある程、ヤマチューと言う青年がこれから先、どう言う成長を見せて行くのか、同年代(一歳違い)だと言う未優にとっても興味のある事だった。




