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周囲のざわめき
久し振りに羽崎、新川元相談役と談笑をするこの夜の沢木であった。
「沢木、お前んとこのグループ、今どの位の年商になっとんのや?」
新川が聞く。善さんとは、昼間木工館で話合っていた。
「今は、やっと95億に届いた所ですわ。採算部門も非採算部門もありますきんね、今は昔のような全て現金商売も出来んですわ。短期借り入れ、返却ちゅう感じです」
「それでも、沢木はほんの10年前は、一インテリアコーディネーターとして、全国を飛び回っとっとわの。偉い成長振りや。それは、才能以外のなにものでも無いとは承知しとるよってに」
感心したように羽崎が言う。
随分年を取られたな・沢木はそう感じた。優秀な息子にバトンタッチ出来た二人は幸せだろう。
ここで新川が沢木に質問した。
「話は変わるよってに、未だ役員会でも賛否両論があるんで、お前にも聞きたい事やけど、佐伯ゴルフ振興グループは年商200億に迫る勢い。ここを切ったちゅうんが間違いやとは、わし等も思うとらんけど、沢木、一つ高説を聞かせてくれへんか?今日は隠居した年寄りと、次代を担うホープである桜井常務だけやさかいにな。ここに居るんは」
沢木はそこで、姿勢を正した。




