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周囲のざわめき
「・・どこから?ほなな情報を・・」
「ふふ・・聞かんとけ。ただし、言うとく事あるわ。呑まれんとけや。余り愛清会ちゅうんはええ噂聞かんきんの。お前の事じゃきん、そうはさせんとは思うきんどのう」
どんなルートが甲斐田にはあるのか、それは沢木にも分からない。しかし、真っ直ぐな眼で、沢木を凝視しながら熱く語った磯川の言葉に嘘は無い。沢木は甲斐田の言葉に頷きながらもそう思った。実はその施設を建立する業者こそ、ほぼ80パーセントまでKS食研㈱本社工場の施工受注を決めていた、新井建設と言う中堅ゼネコンだったからだ。そして、その新井建設は、愛清会グループの病院建設施工を一手に受ける業者でもあったのである。
沢木は、この施工業者をそれからすぐに突き止め、差し出がましい事ながらと磯川に伝えた。この事が火種となり、新井建設は、青木産業、HZK、沢木グループと様々な所でぶつかって行く。企業は食うか食われるか、決して甘い土壌の中に生育はしないのだから。




