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車椅子の少女

「うん、今はカレイが釣れるんじゃろ?」

「お・・おう、そんな頃やの・・そろそろ花見カレイの時期じゃ・・」

「連れてって、今度の休み」

「ほうか・・ほな・・行くか?由香里」


 洋司が急にそわそわしだした。台所でそのやりとりをそっと聞いていた八重子が、瞼に手を当てた。子はかすがいと言う、3人の家族の何時も中心に居る娘。その娘の辛い現実を不憫と思い、敢えて見守る事しか出来なかった父。それでは駄目だと自分では理解しているが、どうして良いのか、不器用な洋司にはその一歩が踏み出せなかったのである。


「わあ!ほな約束で、お父ん」


 幼少の頃のような娘の笑顔に、洋司は、


「おう・・道具の手入れもしとかなの、何年も使うて無いきん」


 洋司は、夕食後自分の釣り道具をしまってある、倉庫をごそごそやり始めた。

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