伸びる若芽
「おい・・保っちゃん・。どこで、こななプランを思いついたんぞ?」
沢木が顔を上げた。
「3年前に一緒にギリシャに行ったんよ、甲斐田さん達と。もう子供みたいな顔して、色々話してくれたわ。ひょっとして、これが、結びつかんかなと思うてな。はは・・ふざけとると思われるか、或いは意中の少しは穴ついとるか・・わし等はそなん先は見えん。ほやきんど、泥土触って汗流して、やって来た野生の勘見たいなもんもある。そうやって、わしは右か左かの生き方選んで来たんよ。会社も軌道に乗った思うたら、今度は大損して傾きかけたり・・ほなな時にじゅんちゃんと会うて、互いに糞馬鹿よ、虚仮よと言いもって、やっと今ここまで来れた。不思議な縁よ。ほやきんど、じゅんちゃんの先見性や、見る眼を信じてわしは、良かったと思いよる。わしは、博打しか出来ん人間で、お前が居らなんだら、とっくに夜逃げしとったか、首吊っとったわ、間違い無う」
「いや、わしのお蔭では無い。何ちゅんかの、保っちゃんの最大の欠点は、今自分が言うた通りかも知れん。ほやきんど、長所は、くそ度胸がある、負けても負けても前を向いとる事よ。駆け引き一切無しじゃきん、ほう言う人間じゃきん、わしはここまで心許せる友達じゃと思うてやって来れた。礼言うんなら、保っちゃんをここまでしてくれた甲斐田さんじゃ。分かった・・このプラン。保っちゃんの眼が、甲斐田さんに全力で向いとる言うんが伝わった。全面協力するで」




