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伸びる若芽
「わしゃあな、じゅんちゃん。ここまでのし上がって来た男じゃ。地元中心でこれからもやるつもりじゃあ。四国一円、或いは中四国圏内、関西に進出しょうとは思うとらん。じゅんちゃんも一緒じゃと思うきんど、しっかり地に根付いた、地元中心の企業を目指しとんじゃわ」
頷きながら沢木。
「同じよ。わしは、この事業に骨を埋めるつもりじゃ。その点甲斐田さんとこは、日本はおろか世界進出を狙える商品がある」
「甲斐田さんと、浅木さんは、これまでも同郷言う事でやって来た。わしが、地元企業に本社建設発注してつか言うてお願いするんは当然じゃと思うとんよ」
これにも頷く沢木。県内の工場や、施設の設備工事等青木が手掛けて来た施工は小さく無い。だが、本社工場のプランだけは、甲斐田には込める深い思いがあるようだ。
「保っちゃん、こうしよ。今までの甲斐田さんとの付き合いや趣向をわし等はある程度分かっとる。その上で、プレゼンテーションしようで無いか。青木・沢木の共同プランじゃ。どうで?」
「お・・それは、心強い。じゅんちゃんが、この話に乗ってくれるとは正直思うとらんかった」




