1974/3046
伸びる若芽
「ええ、笑顔じゃ。この静寂の杜の皆はええ顔しとる。うんうん」
青木は、沢木と談笑しながら、静寂の杜を見て回った。
この日、やはり青木は、ぷらっと静寂の杜に訪ねて来たのでは無かった。
鉱物館奥の部屋で、二人は腰を落ち着け向いあっていた。
「で・・じゅんちゃん。10年掛かる思うきんど、KS食研㈱、本社工場建立には、うちはどなんなるんか、聞いて無いか?」
「聞いて無い。ほやきんど、これまで甲斐田さんとわしは、付き合いも長いきんじゃきんど、私情を挟まん人よ。つまり、どう言う建物を考えとるかで、大手建設会社に頼むんか、或いは中堅とは言えど浅木さんと言う政治家を動かして、保っちゃんが仕事を受注しに行くかは、分からんきんどの?」




