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伸びる若芽
では、何時もと違う雰囲気の、幾ら身内同然とは言えども、沢木はたった3枚のレポートだが、とりの企画案を厳しい表情で読んだ。黙って書き直して来いと言うのは当り前。何も言わず退出せよと言われて採用された前例は無い。つまり、それは全く取るに足らないものだったと言う事。再提出せよとも、沢木が怒る事も無い。
沢木が、低い声で、
「ふうん・・市場の開催を時期によって変動させる言うんかい。取扱いの野菜等ももっと種類を増やすと?」
「は・・い」
とりが緊張している。
「ほんで?この書面に依ると、春、秋は週4日開催にして、冬場は2日にすると?」
「ほうです。春は春野菜、秋は収穫の秋、量的にも種類的にも、又これまでの販売実績を見ても完売しとります。逆に足らんで、市場に来てくれる人に申し訳無い事もしばしばありましたきん」




