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伸びる若芽
「昔なら功に逸り、大騒ぎしたと思いますが、ここへ住んでいれば、本当に俗世の争い等無用に思いますね。梅沢博士も随分変わられたようです。昔は精力的でぎらぎらしていましたから」
沢木は、
「時ですわ。好々爺になれる人と、なれない人が居る。それぞれの人生の生き様ですわなあ・・あの方は真っ直ぐ生きて来られたと言う事でしょう」
「はい・・」
霧島が頷いた。
その晩、にぎやかな声が響いた。とりの元気の良い声、若い娘の甲高い笑い声、静寂の杜スタッフは実に充実した日々を送っていた。経営者の姿勢がそのままスタッフの接客態度や、やる気に表れる。これぞ、沢木流人心掌握術なのである。
沢木は、ここで、各自に封筒を配った。




