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伸びる若芽
その返事にこの人達が只者で無い事を感じた沢木は、
「良かったら、別室でお茶でもいかがですか?」
「あら・・どうしましょ、貴方」
老婦人が老紳士を見つめると、
「折角のお誘い。喜んで・・」
沢木は大きく礼をして、由香里にコーヒーを運んで来るように言うと、霧島も呼んだ。
別室に案内した沢木が、席を勧めると、老夫婦はきょろきょろしている。
「これは・・民芸風の実に質素で、且つ機能美に溢れた素晴らしい部屋ですね」
「はは・・この道の駅は、『静寂の杜』と言う名前です。ここの部屋は余り一般の方はお通しせんのですが、先ほど、ご熱心に別子銅山の鉱石を眺めて居られましたが、興味がお有りですか?」
その質問に対して、静かな口調の老紳士は、
「私の方の質問を先にさせて頂いて宜しいですか?館長さん・・?」




