193/3046
陽射し
「じゅんおっちゃん、やっと白虎号が松風号と一緒に餌食べ出した。・・うん、喧嘩せんと、食べる時は一緒に・・」
沢木は、今度それなら、逆に餌箱を置いて見いと、由香里にアドバイスを送った。
しかし、沢木の提案に由香里は少し戸惑った。それは、余りにも高い白虎号の気位が、自分のエリアへの侵入を許さないと感じたからである。
1週間後・・由香里は決心した。この鳩舎内が互いの共通のエリアであると言う意識を嫌が上にも植えつけるのは、やはり沢木の言う通り、これしか無い・・由香里は思ったのだ。
「御免ね、松風号、我慢してね」
結果は予想通りだった。松風号を激しく攻撃して、白虎号のエリアには一切立ち入らせない。心優しい由香里は、日々松風号が元気を失って行く様に胸が痛む。こっそりと松風号のエリアから餌を与えたのだった。
そんな日、沢木が突然姿を見せた。




