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日々
沢木は、毛頭浜田印刷所を乗っ取る気持ち等微塵も無かったのだが、浜田の再々度の強い要望によって沢木グループに新たに加わる事となった。確かに、これからは営業部門も必要だし、経理部門も必要。これだけの大きな会社になって来ると、紙問屋、インキメーカー、資材業者等ひっきりなしに訪問するだろう、印刷職人である浜田がいちいちそんな訪問者を相手にしていたのでは、仕事にならない。そこで沢木は、全く別会社をここで立ち上げたのである。浜田印刷所は、浜田に全面を任せて販売・事務・経理・物流を行なう、『はまプリント』を創立。株式の半分を沢木グループが所有し、30パーセントを沢木、20パーセントを浜田が持つ。これにより沢木グループは一躍東予市でも3本の指に入る会社に成長した。年商80億円の企業に伸びて来たのである。まだまだ出版社の年商が伸びれば、大きくなって行くだろう。
そんな流れの中、この決定から数ヶ月後の甲斐田と沢木の会話を記しておく。
「とうとう、沢木。浜田印刷もグループ入りしたか。地元ではお前の所も一大企業になって来たのう」
甲斐田が言うと、沢木は




