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日々
「ひぇ・・じゅんさんがそりゃ、鬼になっとる姿見えますわ」
洋司が首をすっ込めた。
ははは・・笑いが起こる。沢木は、全く異種の分野から釣り雑誌の編集者をスカウトして来た。少しでも釣りに対する知識が必要であろうと言う考え、又釣りを知らない者が、釣りに関する雑誌等何で出来るのかと言う指摘。尤もである。が、敢えて沢木はそうしなかった。沢木の求めるものはもっとグローバルな世界感であり、釣りと言う遊びの概念とは何ぞや?を掘り下げたものだった。そこまで追求する以上、そこに、沢木に言わせれば低俗的で、浅薄な資料を元に編集文面をただ埋めれば良いと言う思考は成り立たないのである。沢木は一種の図鑑、参考書のような釣り雑誌を作ろうとしている。それこそ全ては真実を追究する。実践とは、その証明、或いは検証。その雑誌をファイル出来るように、付録も販売した。これが、大反響を実は生んで行く。各方面から高い評価と関心を集めるのであった。浜田印刷所は、大きなステップをこの時約束された。




