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日々
そして、翌朝。放鳩予定時間を2時間過ぎて「放鳩!」
近隣連合会同時開催を含めて7000余羽の鳩達は「ごおっ」と言う羽ばたきと共に、曇天の空に消えて行った。予感させるのは、相当荒れた展開になるだろうと言う事。数分後、再び幾つかの集団がやや低空の空に戻って来る。そして旋回を繰り返し、ようやくほぼ視界からそれらの鳩が消えたのが、放鳩時間から30分後、数羽は、現地民家の屋根に止まった。それが放鳩した鳩達なのか、或いは地元に棲み付く土鳩なのかの判断は、そこからは少し離れていて視認する事は出来ない。
「8時20分の放鳩じゃ言うとるわ」
洋司が2階に居る由香里に内線した。
由香里は、朝の散歩を終え、シャワーを浴びちょっと髪を乾かしてから鳩舎の所に出て来た直後だった。
「分かった・・余り天気もええ事無いきんなあ・・」
どこか不安げな由香里の返事。しかし、今放鳩されたばかり。その先は想定すると言うのは難しい。




