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陽射し
ははあ・・松本は思った。沢木が何の策も持たずに途方と思える提案をする事は無い。自分の鳩舎の事を考えて、そう言う気遣いだったか、やはり・・と感じた。
「わしもの、じゅんよ。今年の冬までは乗りかかった船じゃ。手助けはする。そやきんど、今年一杯ぞ。それ以上はわしも待てん」
沢木は、松本の顔をじっと見た・・そして・・
「よっしゃ・・おいやん、よう言うてくれたな。ほな、わしなりにちょびっと考えた事あるきん、やって見らい・・」
松本がにやっとした。
「ほ・・やっぱり、お前のこっちゃ。何やら、考えはある思うたわい」
「ふ・おいやん、年の功ちゅうやつじゃな、わしを上手に持って行きよる」
「わはは、そりゃあ、お前の方じゃわ」
沢木と松本はそこで笑い合った。




