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静寂の杜
今度は未優が、
「大きな出版社から刊行する言うんは王道じゃろ、それに同人誌とかそう言う所から色んな賞に応募する言う手もあるじゃろ、そやきんど、親父はそなん事全く考えん人なんよ。自分がええと思うたら、自費出版してでも活字にしてしまう。うちらはな、そなん賞を取る為に文字書いとん違うきん、自分の表現したもんを文字にしたいだけ。それが、万人に受け入れて貰えるかどうかも後の話。とにかく、本は今年出版されるきん、親父っちゃ、潰れかけの釣り雑誌社も買収したらしいで。ふふふ。どうせなら、色んな事、もっともっと才能を持っとる人の受け皿にしたい言うて。あの人・・もう誰にも止められん。つまり・・それも皆、道の駅事業に繋がる事なんよ、な、由香里」
どうにか、話の一端が見えて来た。
沢木の事業規模は壮大な計画の下に、更に拡大を続けていた。沢木が手がける事は、正に奇想天外。誰にもそれは読めない。由香里の処女作品は、とうとうここに世に出る事になって行く。




