1789/3046
静寂の杜
「驚かんでも・・ふふ。由香里が承諾しとろがな、本出すん」
「ほやって・・本ちゃ、ただで出来まいがな」
環が、
「当り前の事言わんとき、ふふふ」
「・・ほやきん、どっから?」
未優が、
「ほやきん、沢木出版・・第一号の出版物じゃ」
「え・え?・・」
由香里には、とんと話の筋は見えない。それに対して環も未優も、全く平然としている様子。環が、
「あのな、由香里。沢木出版っちゃ、親父が出資して既に設立しとんのよ。つまり・・親父は、又最近あっちこっち飛び回りよったじゃろ?出版社買収したんじゃわ。もう未優が、ミニコミ誌やら地方の雑誌社創る言う話は、飛び越えとる。その第一号で、書店や、色んなとこにこの「閃きの中で・・」を置く言う話が出来とる。初版は5,000部程度じゃきんど、うちらは、もっと売れると思いよる」
ぽかんと口を開けたままの由香里には、環の説明もまだ頭に入っていない様子。




