1783/3046
静寂の杜
「ほうか・・寮にのう・・」
洋司はそれ以上は口を出さず、二人と別れ、喫茶店に戻る。
何と言うグッドタイミングが、沢木が10日振りに顔を出していた。
「あ、じゅんさん」
「おう、出かけとったんか、よおちゃん」
「じゅんさん」
洋司は正直な男だ。そして、沢木は常人では無い鋭い洞察力の持ち主。一瞬にして洋司の顔色を読む。
「・・どなんした?何か悩み事でもあるんか?」
洋司は、正直に自分の気持ちを打ち明けた。
「・・ほうか。美香ちゃんの事かいの」
沢木の顔は曇る。そう単純な話では無さそうだった。




