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静寂の杜

「香月博士から何度か連絡も入っていたから、ある程度は私も想像していたよ。けど、それ以上だ。素晴らしい。君の足は、人工と言っても、培養した君自身の細胞から作られている。もう手術痕も分からない位になってるし・・ううん・・S工大もまだまだ未知の分野での取組みだった。君を臨床実験にしたつもりは毛頭無いが、香月博士の強い希望もあってね・・つまり、由香里さん、君が自分の足で立てたと言う事が、手術の大成功を意味しているし、そこからの回復と言うのは君が成長する過程なんだ。血となり骨となり、そして君は自分の足を取り戻した・・これは、そう言う手術であった事を、今私は伝えるよ。お父さん、もう何も言う事はありません、よく家族が支えられましたね。そして、S工大はこの手術の大成功を持って、飛躍的なる新分野に迎えます。おめでとう!」


 滂沱と流れる涙。自分の動かぬ足など切り捨てても構わない。歩けるなら、又走る事が出来るのなら、世界にはそう言う人達が居る。それを望んだ筈だった。しかし、由香里の場合は違った。自分の足を再生する、そして傷ついた脊髄をも再生する。こんな超未来的大手術だったのだ。

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