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静寂の杜
由香里には返答しようも無い事だった。ただ、ヤマチューの才能は沢木の言う通り、このままで世に出ないまま終わるレベルで無い事は、強く感じた。頷く由香里に、
「ほうか!よっしゃ。よし、今日はお疲れさん、由香里ちゃん」
ぺこっと頭を下げて帰りかけた由香里だったが、
「あの・・じゅんおっちゃん・・うちな、6月から毎朝1時間早う来て、道の駅周辺の散歩したいんよ」
「おう・・ええで無いか、それ、はは」
沢木が賛成してくれたので、うきうきとして帰宅の途につく由香里であった。
それは、決められた事であったかのように、由香里の回りの出来事は、不思議な流れに乗ってどんどん進んで行く。単たる偶然を必然に変えてしまう、沢木と言う人物が存在する上に、由香里には、又周囲も引き連れられて動いて行く・・そんな気がした。




