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静寂の杜
「あの・・うち」
由香里が困惑している。
「はは・・つまりの、わしや未優にとっては、幾ら名文や綺麗な物語を書こうが、流行歌と同じ。底が見えるんよ。少のうても、由香里ちゃんは、わし等の感覚は分かってくれるわな?」
「じゅんおっちゃんや、未優姉ちゃんに掛かったら、嘘や、作り事やか絶対ばれるきん」
「はは、そうじゃ、その通りじゃ。つまり、わしが言いたいのは由香里ちゃんの見事な心の表現力と、偽りの無い真っ青な世界が見える。そう言う文章じゃと感じた。それを人は安易に天分じゃとか、才能じゃとか言う・・きんど、それは違う。物を見る純真な気持ちが無かったらこう言う文章は書けん。由香里ちゃん・・活字にしょう思うとるんじゃきんど、どななぞ?ヤマチューの絵もそうじゃ。暖かい、ほんまに素直な心で描いとる。二つが合わされば、人の共感を生む、心を打つ。文章っちゃ、本来そうあるべきじゃ」




