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静寂の杜

「え・・出版・・」


 その言葉には、由香里も少し動揺した。書き綴った文章を誰かに読んで貰いたいとは思う。初めて活字として、会誌にも載った。あれから秋山には、連載として鳩レースの小説執筆を依頼され、2ヶ月に一回文章も書いては居る。評判もすこぶる良いのだが・・

 未優は更に言う。


「由香里の場合、文章の構成とか、そう言うんと違うて人を惹きつけるもんがある。そこにこの挿絵が加わったら、言う事無い。はっきり言うで。由香里、ヤマチュー君には天分がある。それは、もっともっと広い世界で通用するものとうちは思うとる。うちも、未だ2、3年はこの仕事やると思うきんど、何か別の力出て来たわ」


 未優が由香里の文才に、高い評価をしていた事は周知の事だ。その未優も数冊の書籍を出版している作家。殆どは専門的なもので、一般的に誰もが読むような書籍では無いが、ノンフィクションに近い推理小説は、これも既に高い評価を得ている。由香里の小説や、エッセイはその種と違うものであった。

 そんな未優からの連絡が入ったのだろう。

 沢木が2週間振りに、白城へ顔を出した。


「あ・・じゅんさん」

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