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静寂の杜
二人がその後帰った。丁度入れ替わり位にヤマチューが入店して来る。洋司が、
「さっきまでター君と、イクちゃんが居ったんぞ、ヤマチュー」
「あ、ほうな・・いや、今日はこれ由香里ちゃんに渡しに来ただけですきん、洋司さんお願いします」
それは、スケッチブックであった。
「由香里呼ぶわ、ほれなら」
「あ、いやいや。わし、前から頼まれとって、何やかや忙しかったんで、遅うなってしもて。今日は用事があるんで帰りますきん、ほな・・」
「あ、おい・・」
引きとめる洋司を背にヤマチューが帰って行く。八重子に店をちょっと見とってくれと言いながら、洋司が2階の由香里にスケッチブックを渡すと、すぐ店に。客もまばらになり、そろそろ閉店の時間が近付いて来る。




