周囲の変化
「どうにか、高知の現場も企画が進んで工事着手の見込みになったですきんね、やれやれですわ」
そう言ってカウンターに彼は座った。ぐんと大人びたヤマチューの成長した様子を、洋司も感じた。
そして、洋司が静かな口調で言う。
「のう、ヤマチュー。これからどなん考えとんぞ?競翔の事」
それは、実に短い言葉であったが、競翔と言う奥深さ、その深遠さを考えればとても簡単に答えられるものでは無かった。しかし、ヤマチューは、
「今・・四国の競翔界の中心は、燧灘競翔連合会にある言うても過言で無い思うんですわ」
「おう・・それはそうじゃとわしも思う」
「その中にあって、オーナーは、やっぱり特別の人じゃった。大天才じゃと誰もが認めるように。そう思います。鳩の資質がええきん、結果が出た言う声もあります。わし等誰っちゃそなん事思う者は周囲には居りませんきんね」
「はは・・釣りの時と一緒よ。誰っちゃじゅんさんの偉大な才能を、偶然とか運で片付けて、真の実力に気付いとらんかった。わし等、ほんまに一緒に釣りしよった人間は、魔法使いのように思う位偉大じゃった。その理由をヤマチュー、お前は今言うとんじゃの?」




