周囲の変化
そして、沢木も香月もやっと互いの呪縛から開放されたのであった。その心は霧が晴れたように爽やかだった。
そして、物語は、由香里に再び回帰する。
これより、大きな意味での閃きの中で第2部が始まるのである。そして、彼女自身をも大きく変貌させ、成長させる礎になって行く。
1300キロ羽幌GCHレースは、西条が翌日夕方3羽を帰舎させ、優勝。四国地区総合5位に入賞した。
1400キロGNレースは、松本の松桐号が、3日唯1羽帰り、四国地区総合優勝をした。
こうして、この春のレースは終了した。
由香里の日常は、大きく変化した。もう、殆ど足の不自由さが感じられぬ程足の運びも、1日立つ事も苦にならなくなっていた。そして、少しふっくらした体付きは、大人の女性として今、更に輝きを増している。
「はい!分かりました。明後日に入荷ですね」
田村が、既にトマト栽培に着手。すこぶる評判の良いその品種は、大きな話題を呼び、道の駅の盛況振りも周囲から注目の的になっている。元気の良い田村の声だった。
「そしたら、由香里さん、出かけて来ますから、後はよろしくです。午後から霧島さんが戻って来られるようですし」




