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周囲の変化
二人の手ががっちりと握られた。
沢木使翔の香月初霜号系統は、1200キロ翌日10時に帰舎と言う、四国連盟の記録を作った。それも総合優勝~3位独占と言う快挙である。天才競翔家、沢木氏使翔による香月初霜号系の偉大な記録・・あっと言う間に競翔界にはそのニュースが広がった。
しかし、香月は、その帰舎当日、沢木からの電話報告によって、こんな言葉を発した。
「届きませんでした・・沢木さんにやはり委託して良かった。貴方以外にここまで初霜号系を使翔出来た方は、居られなかったでしょうし、深く感謝致します」
「底知れぬ、希望と未来があるとわしは確信致します。改めて、ここまでの血統の方向性を導き出された博士の先見性に、感服致しました」
二人は互いを褒め合った。
確かに二人は天才競翔家であった。だが、二人は、科学者であり、又愛鳩家であった。
どこかで究極の方向性は、溶け合い、交差し合いながらも、最後にパンドラの箱は開けられなかった。




